
むし歯治療・小児歯科・予防
むし歯治療

当院のむし歯治療の考え方
「歯が痛む」「詰め物・被せ物が取れた」「入れ歯が壊れた」など、お口にトラブルが起きてしまったときは、ぜひとしひこ歯科クリニックにご相談ください。患者さまのお悩みやご要望を伺い、治療法をわかりやすくご説明したうえで、トラブルの解決を目指します。
また、当院では痛みに配慮し、歯をできる限り抜かずに残すことを大切にしています。
むし歯ができる仕組み
食べ物や飲み物を口にすると、歯の表面には食べかすや糖分が残ります。そこにお口の中の細菌が集まって増えることで、歯垢が形成されます。歯垢は食べ物の残りかすそのものではなく、細菌が集まってできた粘着性のあるかたまりです。歯の表面に付着し、うがいだけでは十分に取り除けないため、歯ブラシやデンタルフロスなどを使って丁寧に除去する必要があります。
歯垢の中にいる細菌は、食べ物や飲み物に含まれる糖分を分解して酸を作り出します。この酸によって歯の表面が溶け、カルシウムやリン酸などのミネラルが抜け出す「脱灰(だっかい)」が起こります。脱灰が繰り返されると、むし歯が進行していきます。
飲食後はお口の中が酸性に傾き、脱灰が始まります。一方、時間が経つと唾液のはたらきによって酸が中和され、溶け出したカルシウムやリン酸が歯に戻ります。これを「再石灰化(さいせっかいか)」といいます。
通常は脱灰と再石灰化のバランスが保たれていますが、甘いものを頻繁に口にしたり、だらだらと飲食を続けたりすると、歯が酸にさらされる時間が長くなります。再石灰化が脱灰に追いつかなくなると、歯の表面が修復されにくくなり、むし歯が進行します。
ごく初期のむし歯は、適切な歯磨きやフッ素の利用、食生活の見直しなどによって再石灰化が促され、進行を抑えられる場合があります。しかし、歯に穴が開いたむし歯は自然には元の状態へ戻らないため、進行度に応じて感染した部分を取り除き、補綴物(詰め物・被せ物)で補う治療が必要になります。
できるだけご自身の歯を残すためには、むし歯を早期に発見するとともに、新たなむし歯を作らないことが大切です。毎日の歯磨きに加え、食事や間食の取り方を見直し、歯科医院で定期的な検診やクリーニングを受けながら、お口の健康を管理していきましょう。
むし歯の進み方
むし歯は進行度によって「CO(Caries Observation:要観察)」から「C4」に分けられます。初期には自覚症状がほとんどありませんが、進行すると冷たい物がしみる、噛むと痛む、何もしなくてもズキズキするといった症状が現れます。早めに発見できれば、歯を削る量や治療の負担を抑えやすくなります。

「CO」脱灰
歯の表面が白く濁るなど、むし歯のごく初期の状態です。穴は開いておらず、丁寧な歯磨きやフッ素の活用、食生活の見直しなどによって再石灰化を促せる場合があります。

「C1」エナメル質(歯の表面)のむし歯
エナメル質に限局したむし歯です。痛みはほとんどありませんが、黒い着色や白い斑点が見られることがあります。必要に応じて、むし歯の部分を小さく削り、詰め物で修復します。

「C2」象牙質(歯の中)のむし歯
むし歯が象牙質まで進んだ状態です。冷たい物や甘い物がしみたり、噛んだときに痛んだりすることがあります。むし歯を取り除き、補綴物で歯の形を整えます。

「C3」神経まで達したむし歯
むし歯が歯の神経に達し、強い痛みが出やすい状態です。歯髄(神経・血管)や感染した組織を取り除く「根管治療」を行い、歯を残すための処置をします。

「C4」歯根まで達したむし歯
歯の大部分が崩れ、歯根だけが残った状態です。痛みが治まることもありますが、歯根の先に膿がたまる場合があります。歯の状態を確認し、保存が難しい場合は抜歯を検討します。
むし歯ができる原因
むし歯の原因はいくつもありますが、どれか一つだけで発症するのではなく、複数の条件が重なることで進行しやすくなります。
むし歯のなりやすさ・なりにくさに関係すると考えられている主な要素には、次のようなものがあります。
- 歯の質
- 歯の形
- 歯並び
- 唾液の分泌量
- 唾液が酸を中和する力
- お口の中にいる細菌の種類や量
- 歯垢の蓄積量
- お口の中の清掃状態
- フッ素の利用状況
- 食事の内容
- 食事や間食の回数
- 喫煙習慣の有無
- 口呼吸の有無
- 全身疾患や体の状態(特に口腔乾燥症、糖尿病など)
このように、むし歯のなりやすさにはさまざまな要素が関係しています。これらは、生まれつきの要素と生活習慣やお口のケアなどによる後天的な要素に大きく分けられます。
歯の質や形など、生まれつきの要素を変えることは難しい場合があります。しかし、歯磨きの方法や食事・間食の取り方を見直し、フッ素を活用することで、むし歯のリスクを抑えることができます。
まずは、ご自身のお口の状態や生活習慣を振り返り、むし歯ができやすくなる条件が重なっていないか確認してみましょう。定期的に歯科医院で検診を受けることも、むし歯の予防や早期発見につながります。
MI(低侵襲)治療
MI(低侵襲)治療

「MI」は、Minimal Intervention(ミニマル・インターベンション:最小限の侵襲・低侵襲)の略です。むし歯になった部分を必要な範囲に限って処置し、歯を削る量をできるだけ抑えることで、今ある歯を可能な限り残すという考え方です。
以前は、小さなむし歯であっても、感染した部分の取り残しを防ぎ、詰め物を歯にしっかりと固定するために、むし歯の周囲の歯質までやや大きく削る治療が一般的に行われていました。
しかし、治療後にむし歯が再発した場合、前回よりも広い範囲を削って詰め直す必要があります。さらにむし歯が進行すれば、歯の神経を取り除いて被せ物を装着し、それでも状態が悪化した場合には、抜歯が必要になることもあります。
このように、治療を繰り返すたびに歯を削る範囲が広がると、残せる歯質が少なくなり、将来的に歯を失うリスクが高まります。
そのため、当院ではこの「MI(低侵襲)治療」を実践しています。
当院の考えるMI治療
歯を一度削ると、削った部分が自然に元の状態へ戻ることはありません。また、補綴物(詰め物・被せ物)で補うことはできますが、天然歯とまったく同じ状態に戻せるわけではありません。
そのため当院では、次の3つを大切にしています。
- むし歯にならないよう、日ごろから予防に取り組むこと
- むし歯ができた場合は、必要な範囲に限って治療し、できる限り歯質を残すこと
- 治療後も定期的にメンテナンスを行い、治療した歯とお口全体の健康を維持すること
むし歯の大きさや位置、歯の状態によって、必要な治療範囲は異なります。検査によって状態を確認し、歯を残すことを考慮しながら治療方法をご提案します。
MI治療のメリット
MI治療には、次のようなメリットがあります。
- 歯を削る範囲を必要な部分に抑えることで、健康な歯質の温存につながる
- 歯科用接着材料を使用し、詰め物を歯に接着させて修復できる
- 歯の色に近い白い材料を使用することで、治療箇所の見た目に配慮できる
- 金属を含まない材料を選択できる場合は、金属アレルギーがある方にも配慮した治療を行える
- むし歯の範囲や使用する材料によっては、処置の範囲や治療回数を抑えられる場合がある
ただし、すべてのむし歯にMI治療を適用できるわけではありません。むし歯の進行度や歯の状態によっては、歯を守るために一定の範囲を削る必要があります。治療方法や使用する材料については、検査後に詳しくご説明します。
小児歯科

お子さまの歯並びやかみ合わせには、遺伝的な要素、歯の大きさや顎の成長に加え、食生活、姿勢、お口周りの癖など、さまざまな要因が関係しています。
歯並びやかみ合わせの問題は、見た目だけに関わるものではありません。歯が重なっている部分は歯ブラシが届きにくく、むし歯や歯肉炎のリスクが高まることがあります。また、かみ合わせの状態によっては、食べ物を十分に噛みにくい、発音しにくいなどの問題が生じる場合もあります。
お子さまの歯並びやかみ合わせは、成長の過程で変化していきます。日ごろからお口の状態や生活習慣に気を配り、必要な時期に歯科医院で確認を受けることで、問題の早期発見や適切な対応につながります。乳歯の時期からむし歯を予防し、健やかなお口の成長を支えていきましょう。
3つのポイント
当院の小児歯科では、次の3つを大切にしています。
- むし歯を防ぐため、予防に取り組みます。
- むし歯ができた場合は、早期発見・早期治療を心がけます。
- 歯並びやかみ合わせの状態を確認し、必要に応じた治療をご案内します。
お子さまのむし歯予防には、ご家族の協力が欠かせません。むし歯の原因となる細菌は、唾液を介して身近な大人からお子さまへ移ることがあります。ただし、細菌がお口の中に入っただけで、必ずむし歯になるわけではありません。
むし歯の発症には、歯の質や唾液の働き、お口の中にいる細菌の量、食事や間食の内容、歯磨きの状態など、複数の要因が関係しています。ご家族もお口の健康管理に取り組み、食器の共有などを過度に心配するのではなく、適切な歯磨きやフッ素の利用、食事や間食の取り方に気を配ることが大切です。
乳歯は生え変わるから、
むし歯になっても大丈夫?

「乳歯はいずれ永久歯に生え変わるから、むし歯になっても問題ない」と考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、乳歯には、食べ物を噛む、発音を助ける、永久歯が生えるためのスペースを保つなど、大切な役割があります。乳歯の下では、永久歯が成長しています。乳歯のむし歯を放置すると、痛みや腫れが生じるだけでなく、その後に生えてくる永久歯や歯並びへ影響する場合があります。
乳歯がむし歯になって形が大きく失われたり、本来の時期より早く抜けたりすると、空いたスペースに向かって周囲の歯が傾いたり移動したりすることがあります。その結果、永久歯が生えるためのスペースが狭くなり、歯並びに影響する場合があります。
また、むし歯が重症化して乳歯の根の先に炎症が広がると、その下で育っている永久歯に影響し、歯の表面に変色や形の異常が生じることがあります。
お子さまは、自分でむし歯の原因を理解し、十分に予防することが難しい場合があります。乳歯の健康を守るためには、ご家族による仕上げ磨きや食生活の管理、歯科医院での定期検診が大切です。
小児歯科の治療法

当院では、お子さまができる限りむし歯にならず、むし歯による苦労をせずにすむよう、予防を重視した診療を心がけています。もしむし歯になってしまった場合には、お子さまの年齢や状態に応じて、大人と同じように必要な治療を行います。
そのため、治療にともなう痛みや不安にもできる限り配慮しています。3歳を過ぎると、治療を受けられるお子さまも増えてきます。当院では、押さえつけたり、大声で叱ったりしながら治療を進めることはありません。
「なぜこの治療をするのか」「どのような治療をするのか」をお子さまにもわかりやすく説明し、治療に対する不安を和らげながら進めていきます。治療内容を理解し、「歯医者さんは怖い場所ではない」と感じられることが、必要なむし歯治療を受けるための第一歩となります。
保護者の方のなかには、「きちんと理解できるの…?」「説明してもわからないのでは…?」と心配される方もいらっしゃいます。しかし、3歳を過ぎると、わかりやすく丁寧に説明することで、お子さまなりに治療内容を理解し、治療を受けられることがあります。
シーラント

乳歯の奥歯が生える3歳ごろや、永久歯の奥歯が生える6歳ごろは、むし歯に注意が必要な時期です。お子さまの奥歯は溝が深く複雑なため、歯ブラシの毛先が届きにくく、むし歯になりやすい傾向があります。
当院では、奥歯のむし歯を予防する方法の一つとして、シーラントを行っています。シーラントとは、むし歯になる前に奥歯の溝を歯科用の樹脂で埋め、食べかすや歯垢を入り込みにくくする処置です。使用する材料によってはフッ素を少しずつ放出し、歯の再石灰化を促すことで、むし歯予防を補助するものもあります。
乳歯の奥歯や永久歯の奥歯が生えた時期は、シーラントを検討するタイミングです。ただし、シーラントを行えば、むし歯を完全に防げるわけではありません。シーラントは、噛む力などによって欠けたり外れたりすることがあります。処置後も毎日の歯磨きや食生活の管理を続け、定期検診で状態を確認しましょう。
予防歯科

歯科医院での予防が大切な理由
むし歯

むし歯は、ミュータンス菌をはじめとする細菌が、食べ物や飲み物に含まれる糖分から酸を作り、その酸によって歯が溶かされることで進行します。細菌は歯の表面に付着し、ほかの細菌と集まって、バイオフィルム(菌膜)を形成します。バイオフィルムは粘着性があり、奥歯の溝、歯と歯の間、歯が重なっている部分、歯と歯肉の境目などに残りやすいため、毎日の歯磨きだけでは十分に取り除けないことがあります。
バイオフィルムの中にいる細菌が糖分から酸を作ると、エナメル質(歯の表面)からカルシウムやリン酸が溶け出します。これを脱灰(だっかい)といいます。唾液には酸を中和し、溶け出した成分を歯へ戻す再石灰化(さいせっかいか)の働きがありますが、間食の回数が多い、甘い飲み物を長時間口にする、歯垢が多く残っているといった状態が続くと、脱灰が再石灰化を上回り、むし歯が進みやすくなります。
むし歯を削って補綴物(詰め物・被せ物)で補っても、お口の中から原因となる細菌がすべていなくなるわけではありません。歯磨きの方法や食生活が変わらず、治療した歯の周囲に歯垢が残れば、補綴物の境目から再びむし歯になることがあります。
歯科医院では、ご自身では落としにくい歯垢や歯石を専用の器具で除去し、むし歯になりやすい場所を確認します。必要に応じて、歯の磨き方、デンタルフロスや歯間ブラシの使い方、フッ素の利用法、食事や間食のとり方についてもお伝えします。むし歯は治療して終わりではなく、原因を把握し、再発を防ぐための管理を続けることが大切です。
歯周病

歯周病は、成人の多くに見られる身近な病気です。初期には自覚症状がほとんどないこともありますが、進行すると、歯磨きの際に出血する、歯肉が赤く腫れる、口臭が気になる、歯肉が下がって歯が長く見える、歯がぐらつくといった症状が現れます。
主な原因は、歯周ポケット(歯と歯肉の境目)にたまった歯垢の中にいる歯周病菌です。歯磨きが不十分な状態が続くと歯肉に炎症が起こり、歯周ポケットが深くなります。さらに進行すると、炎症が歯槽骨(歯を支える骨)などの歯周組織へ広がり、歯を支える力が弱くなります。重症化すると歯が大きく動くようになり、抜歯が必要になる場合もあります。
歯周病の進行には、歯周病菌だけでなく、喫煙、糖尿病、食生活、睡眠、ストレスなどの生活習慣や全身の状態も関係します。また、かみ合わせの偏りや歯ぎしり、食いしばりによって歯を支える組織へ強い力が加わると、症状を悪化させる要因になることがあります。
歯周病は、歯を失う原因になるだけでなく、糖尿病や心血管疾患、誤嚥性肺炎、早産・低出生体重児など、全身の健康との関連も指摘されています。ただし、歯周病だけがこれらの病気を引き起こすわけではありません。お口の炎症を放置せず、必要な治療や予防に取り組むことが大切です。
歯周病は症状が乏しいまま進行することがあるため、「むし歯がないから大丈夫」「痛くないから問題ない」とは限りません。定期検診では、歯肉の状態、歯周ポケットの深さ、歯の揺れ、歯垢や歯石の付着状況などを確認します。ご自身では落としにくい汚れを定期的に除去し、正しいセルフケアを続けることが、歯周病の発症や進行を抑えることにつながります。
お口の問題を起きにくくする予防

むし歯や歯周病は、原因を把握し、毎日のセルフケアと歯科医院でのプロフェッショナルケアを続けることで予防しやすくなります。痛みや腫れなどの症状が出てから受診するのではなく、問題のない時期から定期検診を受けることで、変化を早い段階で見つけ、必要な対応を行えます。
むし歯がごく初期で歯に穴が開いていない場合は、歯磨きの改善やフッ素の利用、食生活の見直しによって再石灰化を促し、削らずに経過を見られることがあります。歯周病も、歯肉炎の段階で適切なケアを始めることで、炎症の改善や進行予防につながります。早期に対応できれば、治療範囲や通院回数、治療にともなう身体的・経済的な負担を抑えられる可能性があります。
予防歯科では、定期的にお口の状態を確認し、歯垢や歯石の除去、歯磨き指導、食生活への助言などを行います。むし歯や歯周病のリスクは、年齢、唾液の量、服用している薬、全身疾患、生活習慣などによって変化するため、その時々の状態に合った管理を続けることが大切です。
歯のクリーニングを受けると、歯の表面に付着した歯垢や着色が除去され、舌触りが滑らかになります。歯肉の炎症が落ち着けば、腫れや出血の改善も期待できます。ただし、クリーニングは歯そのものの色を白くするホワイトニングとは異なります。見た目の変化だけでなく、病気の予防とお口の健康維持を目的として継続することが大切です。
予防中心の歯科医療を行うと、
- 治療時間
- 治療回数
- 治療時の負担
- 治療費
- 生涯で失う歯の数
この5つを抑えられる可能性があります。
むし歯や歯周病は、初期には自覚症状が現れにくいため、受診や治療のタイミングが遅れがちです。症状に気づいたときには病気が進行し、広い範囲を削る治療や歯の神経の処置、歯周外科治療、抜歯などが必要になる場合があります。早い段階で問題を見つけられれば、処置の範囲を抑えやすくなり、通院にかかる時間や費用の負担軽減にもつながります。
ただし、定期検診を受けていれば、すべての病気を完全に防げるわけではありません。歯科医院でのケアだけに任せるのではなく、毎日の歯磨きや食生活を整え、患者さまごとに適した間隔で管理を続けることが大切です。
お口の健康は、食事、会話、表情など、日々の生活と深く関わっています。また、歯周病と糖尿病をはじめ、お口の状態と全身の健康には相互に関連する部分があります。定期的な管理によってお口の清潔を保つことは、歯を守るだけでなく、健康的な生活を支える取り組みの一つです。
歯は一度削ると二度と元に戻らない

補綴物によって歯の形や機能を補うことはできますが、一度削った天然の歯質が再生するわけではありません。すり傷のように元の組織へ戻るものではないため、治療が必要になった場合も、健康な歯質をできる限り残し、治療後の状態を長く維持することが大切です。
補綴物は人工物であり、永久に使用できるとは限りません。噛む力、歯ぎしり・食いしばり、経年変化などによって、欠けたり外れたりすることがあります。また、歯と修復物の境目に歯垢がたまると、再びむし歯になることがあります。再治療では古い修復物や感染した部分を取り除く必要があるため、処置の範囲が以前より広くなる場合があります。
再治療を繰り返してむし歯が歯の内部まで進むと、歯髄(神経・血管)を取り除く根管治療が必要になることがあります。根管治療を行った歯は噛む機能を保てますが、残っている歯質の量やむし歯の範囲によっては、割れやすくなる場合があります。さらに状態が悪化すると、抜歯が必要になることもあります。
このような治療の繰り返しを防ぐには、むし歯や歯周病を発症させないこと、発症しても早期に見つけること、治療後の再発を防ぐことが大切です。なぜ治療が必要なのか、どの程度の歯質を残せるのか、治療後にどのような管理が必要なのかについて説明を受け、納得したうえで治療を選択しましょう。
歯科医院の役割は、悪くなった歯を治療することだけではありません。むし歯や歯周病の原因を調べ、患者さまがご自身のお口の状態を理解し、適切なセルフケアを続けられるよう支援することも大切な役割です。治療が必要にならない状態を保ち、必要な場合も早い段階で対応できるよう、患者さまと歯科医院が協力して管理を続けます。
天然歯には、食べ物を噛む、食感や温度を感じる、発音を助ける、口元の表情を支えるなど、さまざまな役割があります。なかでも、しっかり噛めることは、食べ物を細かくして消化を助けるだけでなく、幅広い食品を取り入れ、栄養バランスのよい食事を続けることにもつながります。
一方、歯を失ったり、お口の機能が低下したりすると、硬いものや噛みにくいものを避けるようになり、食事内容が偏ることがあります。その結果、栄養状態や食事の楽しみが損なわれ、生活の質にも影響を及ぼす可能性があります。年齢を重ねても食事や会話を楽しむためには、ご自身の歯とお口の機能をできるだけ長く保つことが大切です。
そのためには、毎日のセルフケアに加え、症状がない時期から定期的に歯科医院を受診し、むし歯や歯周病の予防と早期発見に取り組む必要があります。歯科医院では、お口の状態に合った予防法をご提案し、長くご自身の歯で食事を楽しめるようサポートします。
PMTC

PMTCとは?
「Professional Mechanical Tooth Cleaning:専門家による機械的歯面清掃」の略で、歯科医師・衛生士が専用の器具や研磨剤を用いて行う歯のクリーニングです。
当院では患者さまに歯磨きの方法をお伝えしていますが、時間がたつにつれて自己流の磨き方に戻ったり、磨き方の癖によって同じ場所に歯垢が残ったりすることがあります。また、毎日丁寧に磨いていても、奥歯の溝、歯と歯の間、歯が重なっている部分、歯と歯肉の境目などは、歯ブラシの毛先が届きにくく、ご自身のケアだけでは十分に清掃できない場合があります。
PMTCでは、こうした磨きにくい場所や歯の表面に付着した歯垢、バイオフィルム(菌膜)などを、専用の器具を使って丁寧に取り除きます。むし歯菌や歯周病菌を含む歯垢は、歯の表面がざらついている部分や磨き残しのある場所に付着しやすいため、汚れを除去した後は歯面を研磨し、滑らかで清掃しやすい状態に整えます。歯石が付着している場合は、お口の状態に応じて歯石を取り除く処置も行います。
茶渋、コーヒー、ワイン、たばこなどによる表面的な着色は、程度によっては薄くなることがあります。ただし、PMTCは歯そのものの色を白くする処置ではないため、ホワイトニングとは目的や方法が異なります。
3~6ヵ月に1回を目安に
PMTCは3~6ヵ月に1回を目安に受け、次の受診までの間は、ご自宅で適切な歯磨きを続けて清潔な状態を保ちましょう。受診間隔は、お口の状態やむし歯・歯周病のリスクによって異なります。
PMTCは、通常、強い痛みをともなう処置ではありません。クリーニング後は歯の表面が滑らかになり、お口の爽快感を得られる方もいらっしゃいます。
歯科医院は、歯が痛くなってからむし歯を治療したり、歯がぐらついてから歯周病を治療したりするだけの場所ではありません。症状がない時期から定期的に通い、むし歯や歯周病の予防と早期発見に取り組むことが大切です。
毎日のセルフケアと定期的なPMTCを続けることで、歯を失うリスクを抑え、天然歯を長く保ちましょう。
歯磨き指導

歯磨き指導
当院では、歯磨き指導を行っています。
「毎日ちゃんと歯を磨いているのに、何でむし歯になるんだろう…?」「歯を磨いていても、歯周病になるのは仕方ないのかな…?」と疑問に思っている方もいらっしゃるかもしれません。
毎日歯を磨いていても、歯並びや磨き方の癖によって、同じ場所に歯垢が残ることがあります。大切なのは、歯を磨いたかどうかではなく、むし歯や歯周病の原因となる歯垢をきちんと取り除けているかどうかです。
むし歯や歯周病は、お口の中にいる細菌が歯の表面に付着し、歯垢を形成することで発症しやすくなります。歯磨きの目的は、歯磨き剤を多くつけてお口の中をすっきりさせることではなく、歯や歯肉の周囲に付着した歯垢を落とすことです。
歯垢は、歯の表面のざらついた部分や補綴物(詰め物・被せ物)の境目、歯が重なっている部分、歯と歯の間、歯と歯肉の境目などに付着しやすい傾向があります。さらに、歯周病の原因となる細菌は酸素の少ない環境で増えやすいため、深くなった歯周ポケットの内部にもたまりやすくなります。
こうした磨きにくい場所の歯垢を取り除くためには、ご自身のお口に合った歯ブラシを選び、毛先の当て方や動かし方を確認することが大切です。当院では、お口の状態や磨き方の癖を確認し、患者さま一人ひとりに合った方法をお伝えします。
歯ブラシのヘッドの大きさ
歯ブラシのヘッド(毛がついている先端部分)は、お口の大きさや歯並びに合ったものを選びましょう。一般的には、小さめのヘッドのほうが奥歯や歯が重なっている部分、歯と歯肉の境目などへ届きやすく、細かな場所を磨きやすくなります。
歯ブラシの毛の硬さ
歯ブラシの毛の硬さは、通常は「ふつう」が目安です。硬すぎる毛で強く磨くと、歯肉を傷つけたり、歯の根元をすり減らしたりすることがあります。歯肉に腫れや痛みがある場合は、「やわらかめ」が適することもあります。お口の状態に合った硬さについては、歯科医師・衛生士へご相談ください。
歯ブラシの握り方
歯ブラシを強く握ると余分な力が入り、毛先が広がって歯面へ適切に当たりにくくなります。また、強い力で磨き続けると、歯肉が下がったり、歯の根元が削れたりする原因になる場合があります。歯ブラシは鉛筆を持つように軽く握り、毛先が広がらない程度の力で動かしましょう。
歯ブラシの当て方
鏡を見て、歯ブラシの毛先がどの歯に当たっているかを確認しながら磨きましょう。歯は一枚の平らな板ではなく、部位によって大きさや形、傾きが異なります。歯が重なっている部分、奥歯の後ろ側、歯と歯肉の境目などは、特に磨き残しが生じやすい場所です。ご自身の歯並びや磨きにくい場所を把握することが、清掃状態の改善につながります。
歯ブラシの動かし方
歯ブラシは、1~2本の歯を目安に、5~10mm程度の幅で小刻みに動かします。早く磨こうとして大きく動かすと、歯ブラシの毛先が細かな部分へ届かず、歯垢が残りやすくなります。歯と歯の間や歯と歯肉の境目など、磨きにくい場所へ毛先を丁寧に当てて動かしましょう。
当院では、定期検診の際に歯磨き指導を行っています。適切な磨き方は、歯並びや歯肉の状態、使用している補綴物などによって異なります。現在の磨き方で歯垢を落とせているか、一度確認してみてください。定期検診と毎日の適切なセルフケアを組み合わせることで、むし歯や歯周病の発症・進行リスクを抑えやすくなります。
フッ素塗布

フッ素には、歯の再石灰化を促す、歯を酸に溶けにくくする、むし歯の原因となる細菌のはたらきを抑えるといった作用があり、むし歯予防に役立ちます。
フッ素は、歯科医院で塗布するほか、ご自宅でフッ素配合歯磨き剤や洗口液を使用することで取り入れることもできます。当院でも取り扱っていますので、ご希望の方は受付へお申し出ください。
フッ素塗布は、表面がまだ成熟していない生えたばかりの歯や、歯肉が下がって露出した歯の根元など、むし歯のリスクが高い部分に有効です。ただし、塗布の必要性や頻度は、お口の状態によって異なります。
フッ素塗布後は、薬剤を歯の表面にとどめるため、当院では30分程度、飲食やうがいを控えていただくようご案内しています。お口の中にたまった唾液は、できるだけ飲み込まずに吐き出してください。
ただし、「フッ素を塗っていれば、ほかのケアは必要ない」というものではありません。むし歯予防の基本は、毎日の歯磨きや食生活を整えることです。歯科医院での定期検診やクリーニングと併せて、むし歯のリスクを抑える方法の一つとしてフッ素を活用しましょう。
高齢者歯科

高齢になると、加齢や全身疾患、服用している薬の影響などによって唾液の分泌量が減り、むし歯や歯周病のリスクが高まることがあります。また、手指を動かしにくくなると、歯磨きや入れ歯の清掃を十分に行うことが難しくなります。そのため、ご高齢の方のお口の健康を守るには、ご本人によるケアに加え、ご家族や介護に関わる方の支援も大切です。
特に注意が必要なのが、誤嚥性肺炎です。食べ物や唾液を飲み込む力が低下すると、お口の中の細菌を含んだ唾液などが誤って気管へ入り、肺炎を引き起こすことがあります。お口を清潔に保つことは、むし歯や歯周病を予防するだけでなく、誤嚥性肺炎のリスクを抑えるためにも重要です。
年齢を重ねても、食事や会話を楽しみ、表情豊かに過ごすためには、自分の歯や入れ歯でしっかり噛み、飲み込める状態を保つことが欠かせません。「歯を抜けたままにしている」「入れ歯が合わず十分噛めない」「口の中が乾燥している」といった状態を放置すると、食べられる物が限られ、栄養状態や生活の質に影響する場合があります。
「もう年だから…」とあきらめず、歯や歯肉の状態、舌や粘膜の汚れ・乾燥、入れ歯の適合状態、噛む力や飲み込む機能などを定期的に確認しましょう。
高齢者歯科では、むし歯や歯周病の治療に加え、口腔清掃、乾燥への対応、入れ歯の調整、噛む・飲み込む機能の確認なども行います。ご本人による通院が難しい場合は、ご家族や周囲の方がお口の変化に気を配り、受診につなげることが大切です。
当院では、通院が難しい方を対象に訪問歯科診療を行っています。ご自宅や施設で、お口の状態に応じた診察、治療、口腔ケアなどを行います。事前のご予約が必要となりますので、ご希望の方はお電話でお問い合わせください。
スポーツマウスガード

スポーツマウスガードとは?
スポーツをしていると、思わぬ衝撃が加わりけがをすることがあります。動きの速いスポーツや接触の多いスポーツでは、特に顔や顎、歯などを負傷するリスクが高くなります。
当院では、このようなスポーツ中のけがや事故のリスクを抑えるため、スポーツマウスガードを作製しています。
スポーツマウスガードはお口の中を保護する装置で、「スポーツマウスガード」や「マウスプロテクター」ともよばれます。顎やお口、歯などに加わる衝撃を和らげ、歯の破折や脱臼、唇やお口の中の損傷、顎の骨折などを防ぐことを目的に使用します。また、脳震盪(のうしんとう)のリスクを軽減する可能性も指摘されていますが、発症を完全に防げるものではありません。
スポーツ用品店などでもマウスガードが販売されていますが、お口の大きさや歯並び、かみ合わせは一人ひとり異なります。お口に合っていないものを使用すると、十分な保護効果が得られないだけでなく、口を開けたときに外れたり、違和感が気になって競技へ集中しにくくなったりすることがあります。また、かみ合わせが合わず、顎に負担がかかる場合もあります。
マウスガードの機能を十分に発揮させるためにも、歯科医院で歯型を採り、お口の状態に合わせて作製したものを使用しましょう。
スポーツマウスガードの効果
スポーツマウスガードには、次のような効果が期待できます。
- 歯の破折や脱臼のリスクを軽減する
- 唇や頬、お口の中の損傷リスクを軽減する
- 顎骨折のリスクを軽減する
- 顎関節への衝撃を和らげる
- かみ合わせを安定させる
接触の多いスポーツや転倒の危険をともなうスポーツ、強く歯を食いしばるスポーツをする方には、マウスガードの使用が推奨されます。
ただし、マウスガードは使用を続けるうちに、噛む力によってすり減ったり、変形・破損したりすることがあります。お口に合わないマウスガードでは、本来の保護効果を得にくく、思わぬけがにつながる可能性もあります。少なくとも1年に1回を目安に歯科医院で状態を確認し、成長期のお子さまや歯並び・かみ合わせが変化した場合は、早めに調整や作り替えをご相談ください。
●治療等における一般的なリスク・副作用
○むし歯治療
・むし歯の進行度に応じて、病変部の除去や修復、根管内の処置などを行う治療です。歯の機能と形態の回復を目的として行います。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は1,500円~15万円、一般的な治療期間は1日~3ヵ月、一般的な通院回数は1回~6回となります。症状や治療内容などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・むし歯の進行状況によっては、治療中に痛みや不快感が生じることがあります。
・治療のために歯を削る必要があり、削る量はむし歯の進行度により異なります。
・治療後、一時的に歯の知覚過敏(しみる感覚)などが生じることがあります。通常は数日から数週間で落ち着きますが、個人差があります。
・むし歯が歯髄(神経・血管)に近い、または達している場合は、根管治療(歯髄の処置)が必要となる場合があります。
・根管治療が必要な場合、治療期間が延びることがあります。また、根管の形状や石灰化の程度によっては、治療が困難となることがあります。
・根管治療後、歯の破折リスクが高まるため、補綴物(被せ物など)による保護が必要となる場合があります。
・材料や薬剤などにより、まれにアレルギー反応が現れることがあります。不安がある方は事前に歯科医師にご相談ください。
・詰め物・被せ物は、かみ合わせの変化や経年劣化などにより、将来的に調整・修理・再作製が必要となる場合があります。
・治療後のセルフケアが不十分な場合や全身状態の変化などにより、口腔内の状態が悪化することがあります。治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
・治療の経過や全身・口腔内の状態などにより、治療計画を変更することがあります。
○MI(Minimal Intervention:最小限の侵襲・低侵襲)治療
・むし歯の早期発見と予防管理を行い、処置が必要な場合も健康な歯質をできる限り残しながら、病変部を最小限に除去・修復する治療です。むし歯の進行度や発症リスクに応じて、フッ化物の利用、再石灰化(さいせっかいか)の促進、経過観察、接着修復などを組み合わせ、歯の機能と形態の維持を図ります。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は1,500円~15万円、一般的な治療期間は1日~3ヵ月、一般的な通院回数は1回~6回となります。症状や治療内容などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・MI治療は、歯をまったく削らない治療ではありません。むし歯の進行度や歯の状態によっては、感染した歯質を除去するために歯を削る必要があります。
・むし歯の進行度や部位、歯の状態によってはMI治療が適応とならず、通常の修復治療や根管治療などが必要となる場合があります。
・初期のむし歯に対して再石灰化の促進や経過観察を行う場合、定期的な検査と適切なセルフケアが必要です。通院やセルフケアが不十分な場合、むし歯が進行することがあります。
・治療後、一時的に歯の知覚過敏(しみる感覚)、痛み、噛んだときの違和感などが生じることがあります。通常1日~2週間程度で落ち着きますが、個人差があります。
・むし歯が歯髄(歯の神経)に近い、または達している場合は、治療後に痛みや腫れが現れ、根管治療が必要となることがあります。
・健康な歯質を保存することを優先しても、むし歯の進行状況によっては、治療後に病変が進行・再発し、追加の切削や再治療が必要となる場合があります。
・詰め物やコーティング材などは、かみ合わせの変化や経年劣化により、摩耗、変色、破損、脱落などが生じることがあります。その際、調整・修理・再処置が必要となる場合があります。
・材料や薬剤などにより、まれにアレルギー反応が現れることがあります。不安がある方は事前に歯科医師にご相談ください。
・治療後のセルフケアが不十分な場合や、食生活などの生活習慣が改善されない場合、むし歯が再発・進行することがあります。
・最終的な治療結果や長期的な効果を保証するものではありません。治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
・治療の経過や全身・口腔内の状態などにより、治療計画を変更することがあります。
○小児歯科治療
・お子さまの口腔管理を行う診療科です。予防や治療、発育管理に対応します。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は500円~5万円、一般的な治療期間は1日~1年、一般的な通院回数は1回~12回となります。症状や治療内容などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・治療に対する不安や緊張、協力度により処置がスムーズに進まないことがあります。その際は無理に治療を行わず、段階的に慣れていただくことがあります。また、安全のために開口器の使用や体を支える対応を行うことがあります。治療中に動いてしまうことで器具が触れることがあるため、可能な範囲で静止のご協力をお願いすることがあります。
・処置内容によっては、一時的に痛みや違和感が生じることがあります。
・局所麻酔を使用することがあります。麻酔の効果には個人差があり、処置後は一定時間お口を噛まないよう注意が必要です。また、麻酔後に唇や頬を噛んでしまうことがあるため、感覚が戻るまでご注意ください。麻酔薬などにより、まれにアレルギー反応が現れることがあります。
・むし歯の進行状況によっては、抜髄(神経の処置)や抜歯が必要となる場合があります。
・乳歯のむし歯や早期喪失、外傷などは、永久歯の発達や歯並び、かみ合わせに影響を及ぼすことがあります。また、外傷後に歯髄壊死や歯根吸収が生じることがあります。
・フッ素塗布やシーラントなどの予防処置はむし歯の発症リスクの低減が期待されますが、完全に防ぐものではありません。シーラントは経年的に劣化することがあるため、定期的な確認が必要です。
・材料や薬剤などにより、まれにアレルギー反応が現れることがあります。不安がある方は事前に歯科医師にご相談ください。
・お子さまの成長や顎の発達、生活習慣、セルフケアの実施状況により、治療結果や予防効果には個人差があり、歯並びやかみ合わせが変化することがあります。
・治療後のセルフケアが不十分な場合や全身状態の変化などにより、口腔内の状態が悪化することがあります。治療後も、保護者の方による仕上げ磨きなど適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
○シーラント充填
・奥歯の溝をレジン(プラスチック)で封鎖する処置です。汚れの停滞を防ぎ、むし歯予防を図ります。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は400円~5,000円、一般的な治療期間は1日、一般的な通院回数は1回となります。口腔内の状態などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・最終的な治療結果や長期的な効果を保証するものではありません。治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
・材料や薬剤などにより、アレルギー反応が現れることがあります。不安がある方は事前に歯科医師にご相談ください。
・経年劣化により徐々に剥離・摩耗することがあります。その際、再処置が必要となる場合があります。
・充填したレジンの下でむし歯が進行することがあり、発見が遅れる可能性があります。口腔内の健康を維持するためには、定期検診の受診の継続が重要です。
○予防歯科
・口腔疾患の予防や早期発見を目的とした診療科です。定期的な管理と指導を行います。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は2,000円~2万円、一般的な治療期間は1日~1ヵ月、一般的な通院回数は1回~2回となります。口腔内の状態などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・クリーニングや歯石除去の際に痛みや出血が生じることがありますが、個人差があります。
・クリーニング後、一時的に知覚過敏(しみる感覚)が生じることがあります。通常は時間の経過とともに落ち着きますが、個人差があります。
・歯石除去後、歯肉が引き締まることで歯肉が下がったように見えたり、歯と歯の間にすき間が生じたように感じたりすることがあります。
・定期検診によりむし歯や歯周病が発見された場合、別途治療が必要となる場合があります。
・材料や薬剤などにより、アレルギー反応が現れることがあります。不安がある方は事前に歯科医師にご相談ください。
・最終的な治療結果や長期的な効果を保証するものではありません。治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
○歯周病治療(基本治療)
・歯肉や歯を支える組織の炎症を改善し、進行の抑制を図る治療です。口腔内の環境を整え、歯周組織の安定を目指します。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は5,000円~50万円、一般的な治療期間は1ヵ月~6ヵ月、一般的な通院回数は2回~10回となります。症状や治療内容などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・歯周病の進行状況によっては、歯垢・歯石の除去の際に痛みや出血が生じることがあります。
・治療後、歯肉が引き締まることで歯肉が下がったように見えたり、補綴物(被せ物など)と歯肉の境目が目立つようになったりすることがあります。
・治療後、歯肉退縮(歯肉が下がる現象)により、歯の知覚過敏が生じることがあります。
・治療後のセルフケアが不十分な場合や全身状態の変化などにより、口腔内の状態が悪化することがあります。治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
・治療の経過や全身・口腔内の状態などにより、治療計画を変更することがあります。
○PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning:専門家による機械的歯面清掃/クリーニング)
・専用器具を使用して歯面を清掃する処置です。口腔内環境の改善と予防を図ります。
・自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。
・一般的な治療費は1,000円~1万5,000円、一般的な治療期間は1日、一般的な通院回数は1回となります。症状や治療内容などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・歯の病気そのものを治療するものではなく、むし歯・歯周病の予防を補助するものです。効果を高めるためには、適切なセルフケアが重要です。
・歯肉に炎症や腫れのある方は、器具が当たることで痛みや出血が生じることがあります。
・歯石の付着が多い方は、歯石除去後に歯肉から出血が生じることがあります。通常、処置後しばらくすると出血は治まり、1日~2日で歯肉は回復します。
・処置後、一時的に知覚過敏(しみる感覚)が生じることがあります。通常は時間の経過とともに落ち着きますが、個人差があります。
・最終的な治療結果や長期的な効果を保証するものではありません。治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
○歯磨き指導
・口腔内の状態に応じた適切な清掃方法や補助清掃用具(歯間ブラシ・デンタルフロスなど)の使用方法を指導するためのケアです。個々の状態に合わせたセルフケアの習得を目的として行います。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は200円~5,000円程度、一般的な治療期間は1日、一般的な通院回数は1回となります。症状や治療内容などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・最終的な治療結果や長期的な効果を保証するものではありません。治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
・正しい歯磨き方法を習得しても、日常的に継続して実践することが重要です。指導内容を継続できない場合、十分な予防効果を得られない場合があります。
・ブラッシング圧が強すぎる場合、歯肉退縮や歯の表面(エナメル質)の摩耗を引き起こすことがあります。適切な力加減については歯科医師または歯科衛生士にご確認ください。
・補助清掃用具の使い方が適切でない場合、歯肉を傷つけることがあります。使用方法については歯科医師または歯科衛生士にご確認ください。
・口腔内の状態は変化するため、定期的に指導内容を見直し、必要に応じて方法を改善していくことが重要です。
○フッ素塗布
・歯の表面にフッ素を塗布する処置です。歯質を強化し、むし歯予防を図ります。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は500円~3,000円、一般的な治療期間は1日~1ヵ月、一般的な通院回数は1回~2回となります。口腔内の状態などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・最終的な治療結果や長期的な効果を保証するものではありません。治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
・材料や薬剤などにより、アレルギー反応が現れることがあります。不安がある方は事前に歯科医師にご相談ください。
・必要以上に頻回なフッ素塗布や、歯科医院での処置に加えてフッ素配合製品を過度に使用した場合、フッ素の過剰摂取となる可能性があります。使用方法については歯科医師にご確認ください。
・フッ素の効果は永続的ではないため、定期的な塗布の継続が重要です。
○高齢者歯科治療
・オーラルフレイル(加齢にともなう口腔機能の低下)や全身疾患に配慮しながら、歯科治療や口腔ケア、機能維持・管理を行う診療科です。個々の心身の状態に応じて実施します。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は1回あたり1,000円~1万円、一般的な治療期間は3ヵ月~2年、一般的な通院回数は2回~24回となります。症状や治療内容などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。ただし、オーラルフレイルの進行予防や口腔機能の維持、定期的な口腔管理の必要性などにより、継続的な診療が必要となる場合があります。
・治療内容には、口腔機能の評価、口腔ケア、摂食嚥下機能への対応、義歯(入れ歯)の調整、口腔機能訓練などが含まれます。口腔内や全身の状態によって実施内容は異なります。
・全身状態や認知機能の状態、服用中のお薬の影響などにより、予定していた治療内容を変更・中止することがあります。
・治療や訓練の効果には個人差があり、加齢や基礎疾患の影響などにより、十分な治療効果を得られない場合があります。
・必要に応じて、医科や介護・福祉関係者など多職種と連携しながら対応することがあります。
・治療内容や口腔内の状態、全身状態の急変によっては、当院での対応が難しくなるため、専門医療機関や高次医療機関(大学病院など)をご案内することがあります。
・口腔機能は全身状態や生活環境の変化によって変動するため、定期的な評価と継続的な管理を行うことが重要です。
・治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
○訪問歯科診療
・歯科医院への通院が困難な方のご自宅・施設などを訪問し、治療や口腔ケアを行います。
・症状や治療内容などにより自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。保険診療の場合も、訪問診療料・指導料などが加算されるため、通院診療と比べて高額になることがあります。また、交通費・出張費が別途必要となる場合があります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・一般的な治療費は1回あたり3,000円~1万円(保険診療)、一般的な治療期間は1ヵ月~2年、一般的な訪問回数は月1回~4回となります。症状や治療内容、訪問頻度、保険適用の有無などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。ただし、全身状態の把握や口腔機能の維持、定期的な口腔ケアの必要性、また通院困難な状態の長期化などにより、継続的な診療が必要となる場合があります。
・訪問歯科診療の対象となるのは、高齢、病気、けが、身体障害、要介護状態、寝たきりなどにより、1人での通院が困難な方です。歩行や車椅子での移動が可能な方や、ほかの医療機関へ通院されている方は、対象とならないことがあります。詳細は歯科医師にご確認ください。
・全身状態や服用中のお薬の影響により、予定していた治療内容を変更・中止することがあります。
・安全な治療を行うため、ご家族や介助者の立ち会いをお願いすることがあります。
・治療中や治療後に、痛み・出血・腫れ・違和感などが生じることがありますが、個人差があります。
・訪問先では使用できる設備や機器に限りがあるため、治療内容が制限されることがあります。
・治療内容や口腔内の状態によっては、訪問診療での対応が難しくなるため、外来受診や専門医療機関をご案内することがあります。
・緊急性の高い処置や精密検査が必要な場合、即日対応が難しいことがあります。
・治療の経過や全身・口腔内の状態などにより、治療計画を変更することがあります。
・治療効果を維持し、口腔内の状態を安定させるためには、定期的な訪問歯科診療の受診と継続的な口腔ケアが重要です。
○スポーツマウスガードを用いた治療
・スポーツマウスガードは、運動時の衝撃から歯や顎を保護するための装置です。個々の口腔内に合わせて作製し、外傷予防やパフォーマンスの向上を目的として使用します。
・自費診療(公的健康保険適用外)となるため、保険診療より高額になります。
・一般的な治療費は1万円~5万円、一般的な治療期間は1日~2週間、一般的な通院回数は1回~3回となります。症状や作製方法などにより異なりますので、あくまで目安としてお考えいただき、詳細は歯科医師にご確認ください。
・装置の装着に慣れるまで、違和感・異物感・発音のしづらさ・呼吸のしづらさを感じることがあります。
・強い衝撃や長期使用により、装置が破損・変形することがあります。破損・変形に気づいた際は速やかに歯科医師にご相談ください。
・成長期の方は、顎の成長・歯の交換にともない装置が合わなくなるため、定期的な作り替えが必要となります。
・装置の清掃が不十分な場合、口腔内の細菌が繁殖し、むし歯や歯周病を引き起こすことがあります。装置は使用後に毎回清潔に保つようにしてください。
・口腔内の状態の変化(歯の移動・補綴物の変化など)により、装置の適合性が変化することがあります。定期的な確認と必要に応じた調整・再作製が必要です。
・治療後も、適切なセルフケアと定期検診を継続することが重要です。
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